美しい外観を保っていた住宅も、時間の経過とともに外壁に黒ずみが現れることがあります。
この黒ずみは単なる汚れと思われがちですが、さまざまな原因により発生する現象です。
外壁の黒ずみを放置してしまうと、建物の美観を大きく損なうだけでなく、外壁材の劣化を促進させ、最終的には建物全体の耐久性にも影響を与える可能性があります。
黒ずみの原因によっては健康面への影響も懸念されるため、早期の対策が重要です。
一方で「黒ずみの正体が分からない」「どのような対策を取れば良いのか分からない」「自分で落とせるのか、業者に依頼すべきなのか判断に迷う」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、外壁黒ずみの正体から具体的な原因、効果的な対策方法や落とし方までわかりやすく解説するので、外壁の黒ずみでお困りの方は参考にしてください。
外壁黒ずみの正体とは

外壁の黒ずみとは、建物の外壁表面に付着した汚れや微生物、化学的変化によって生じる変色現象です。
主に雨水に含まれる汚染物質や大気中の粉塵、排気ガスやコケ、カビなどの微生物の繁殖、さらには塗料自体の経年劣化や紫外線による化学変化で発生します。
これらの要因により外壁表面に蓄積された汚染物質が時間の経過とともに定着し、洗浄では容易に除去できない頑固な黒ずみとなって現れるのが特徴です。
外壁の黒ずみの原因
外壁の黒ずみの主な原因には、以下の6つの項目が挙げられます。
・雨水による汚れ
・コケやカビが繁殖しているため
・排気ガスや大気中の粉塵が付着
・塗料の経験劣化のため
・施工不良やメンテナンス不備のため
・立地条件や建物構造に起因
外壁の黒ずみの原因を把握し、適切に対処しましょう。
下記に外壁の黒ずみの原因である、雨漏りやカビを防ぐためのガイドを掲載するので併せて参考にしてください。

雨水による汚れ
雨水による外壁の黒ずみは、降雨時に大気中の汚染物質を含んだ雨水が外壁を流れることで発生する現象です。
雨水には排気ガスや工場からの煤煙、黄砂などの微細な粒子が溶け込んでおり、これらが外壁表面を伝って流れる際に汚れとして付着・堆積します。
特に軒下や窓周り、配管近くなど雨水が集中して流れる箇所では汚染物質の濃度が高くなり、顕著な黒ずみが形成されます。
外壁の凹凸部分や継目部分では雨水が滞留しやすく、汚れが定着して除去困難な状態となるケースが多いです。
コケやカビが繁殖しているため
コケやカビによる外壁の黒ずみは、湿度の高い環境や日当たりの悪い場所で微生物が繁殖することで発生する現象です。
これらの微生物は外壁表面の微細な凹凸や汚れを栄養源として増殖し、緑色や黒色の色素を生成して外壁を変色させます。
特に北面や樹木に囲まれた部分、軒下など湿気がこもりやすく、風通しの悪い箇所では繁殖が活発になるのも特徴です。
コケやカビは根を張るように外壁材に浸透するため、表面の清拭による除去は難しく、時間の経過とともに範囲が拡大して深刻な黒ずみの原因となります。
排気ガスや大気中の粉塵が付着
排気ガスや大気中の粉塵による外壁の黒ずみは、自動車や工場から排出される汚染物質が外壁表面に付着・堆積して発生する現象です。
これらの粒子は油性成分を含むため外壁に強く密着し、時間の経過とともに酸化や化学変化を起こして黒色化します。
特に交通量の多い道路沿いや工業地帯周辺の建物では、継続的に汚染物質にさらされるため黒ずみが顕著に現れます。
風向きや建物の形状により汚染物質が特定の部分に集中しやすく、不均一な黒ずみパターンを形成し、水洗いでは除去が困難な点も特徴的です。
塗料の経年劣化のため
塗料の経年劣化による外壁の黒ずみは、紫外線や雨風などの自然環境にさらされ続けることで塗膜が変質・劣化して発生する現象です。
塗料に含まれる樹脂成分が紫外線により分解されると、色素の変化や表面の粗化が進行し、汚れが付着しやすい状態となります。
塗膜の防水性能が低下すると外壁材への水分浸透が起こり、内部からの汚染物質の浸出や微生物の繁殖を促進します。
特に南面など日射量の多い部分では劣化が早く進み、チョーキング現象とともに黒ずみが顕著に現れます。
経年劣化した塗膜は基本的には清拭による改善が困難で、外壁塗装などの塗り替えが必要です。
施工不良やメンテナンス不備のため
施工不良やメンテナンス不備による外壁の黒ずみは、不適切な工事や定期的な手入れの怠りが原因で発生する現象です。
施工時の下地処理不良や塗料の希釈過多、乾燥不十分などの不備により塗膜の密着性や耐久性が低下し、早期に汚れが付着しやすい状態になります。
定期的な清掃や点検を怠ることで、軽微な汚れが蓄積して頑固な黒ずみに発展し、コーキング材の劣化や雨樋の詰まりを放置すると、雨水の適切な排水ができずに汚れが集中する箇所が生じます。
これらの問題は事前に防げるもので、適切な施工と継続的なメンテナンスにより、黒ずみの発生を事前に防ぐことも可能です。
立地条件や建物構造に起因
立地条件や建物構造による外壁の黒ずみは、建物が置かれた環境や設計上の特性が汚れの蓄積を促進することで発生する現象です。
例えば海沿いでは塩分を含んだ潮風により汚染物質の付着が進みやすく、山間部では花粉や樹液による汚れが問題となります。
建物の形状や屋根の設計により雨水の流れ方が決まり、特定部分への汚れの集中を引き起こすのも黒ずみの原因の1つです。
隣接建物との距離が近い場合は風通しが悪化し、湿気がこもってコケやカビの繁殖を促進します。
加えて軒の出が少ない現代建築では雨水が直接外壁に当たりやすく、汚れの洗い流し効果が期待できないため黒ずみが発生しやすくなります。
外壁の黒ずみに外壁塗装で対応するおすすめの工事業者
外壁塗装の黒ずみは、定期的なメンテナンスや早めの除去に解消できますが、長年堆積した汚れや塗装の劣化が原因であれば、外壁塗装による塗り替えが必要になります。
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コケやカビ、排気ガスなど、黒ずみの原因を特定して高圧洗浄や専用の洗剤を用いた丁寧な洗浄により、黒ずみの除去だけでなく再発しにくい状態にしてくれるのもメリットです。
洗浄するだけでなく長期的に美観を保つための対策として、防カビや防藻効果のある塗料や、汚れが付着しにくい低汚染性の塗料など、機能性の高い塗料も提供してくれます。
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外壁塗装の黒ずみへの有効な対策

外壁塗装の黒ずみの有効な対策は以下の6項目です。
・外壁塗装業者に塗り替えを依頼する
・定期的に高圧洗浄を実施する
・防カビや防藻効果のある塗料を選ぶ
・通風・換気環境を改善する
・雨水の適切な排水処理を実施する
・洗剤や重曹で洗浄する
有効な対策を検討し、外壁塗装の黒ずみを効率的に除去しましょう。
外壁塗装業者に塗り替えを依頼する
外壁塗装業者への塗り替え依頼は、根本的な黒ずみ解決に最も効果的な対策です。
専門業者は黒ずみの原因を的確に診断し、高圧洗浄による徹底的な汚れ除去から下地処理、適切な塗料選定まで一貫した施工を提供してくれます。
特に経年劣化や深刻な汚染による黒ずみは、素人では対処困難なため専門技術が不可欠です。
専門業者は防汚性や耐久性に優れた高品質塗料を使用し、施工環境や気候条件を考慮した最適な工法で作業します。
さらに充実したアフターサービスや保証制度により長期的な美観維持が期待でき、将来的なメンテナンス計画も含めた総合的な提案を受けられるのもメリットです。
定期的に高圧洗浄を実施する
出典:ケーワンテック株式会社公式
定期的な高圧洗浄は、外壁の黒ずみ予防と軽度な汚れの除去に非常に効果的な対策です。
高圧の水流により表面に付着した粉塵や軽微な汚染物質を物理的に除去し、黒ずみの進行を抑制します。
年に一度程度の高圧洗浄の実施により、汚れの蓄積を防ぎ外壁の美観を長期間維持できますが、水圧の調整や洗浄方向に注意が必要で、過度な圧力は外壁材や塗膜を損傷させる恐れがあるので注意しましょう。
加えてコケやカビなどの生物系汚れや化学的に結合した頑固な黒ずみには高圧洗浄での除去では限界があるので、専用洗剤との併用や専門業者による施工がおすすめです。
防カビや防藻効果のある塗料を選ぶ
出典:有限会社三輪塗装公式
防カビや防藻効果のある塗料の選択は、微生物による黒ずみの発生を根本的に予防するための効果的な対策です。
これらの塗料には抗菌・抗カビ成分が配合されており、コケやカビの繁殖を長期間抑制します。
近年は光触媒塗料やシリコン系塗料など、防汚性能と防カビ・防藻効果を併せ持つ高機能塗料も開発され、北面や湿気の多い環境で使用すると効果的です。
初期費用は一般塗料より高額ですが、メンテナンス頻度の軽減や美観の長期維持の観点においてコスパが良く、湿度の高い地域や日当たりの悪い立地条件の建物では有効な選択肢となります。
通風・換気環境を改善す
通風・換気環境の改善は、外壁周辺の湿気を減少させてコケやカビの繁殖を抑制する重要な対策です。
建物周辺の植栽を適切に剪定し、隣接構造物との間隔を確保することで風の流れを改善してカビやコケの発生を抑制できます。
さらに換気扇や通気口の設置により室内からの湿気排出を促進し、外壁面への結露や湿気の滞留を防ぐことも可能です。
特に北面や日陰部分では人工的な通風経路の確保が重要なので、建物設計時には軒の出を十分に取り、バルコニーや庇の配置を工夫して自然換気を促進しましょう。
雨水の適切な排水処理を実施する
雨水の適切な排水処理は、汚染物質を含んだ雨水が外壁に滞留することを防ぎ、黒ずみの発生を抑制するための重要な対策です。
雨樋や排水管の定期的な清掃で詰まりを解消し、雨水の円滑な流れを確保できるうえに、傾斜調整や継手部分の補修により、雨水の外壁への飛散を防止できます。
建物周辺の排水設備も重要で、適切な勾配をつけた排水路や浸透桝の設置により、建物基礎周辺への水の滞留を回避することも可能です。
屋根や庇からの雨水を直接地面に落とすのではなく、雨樋を通じて適切に誘導することで、外壁への汚れの付着と跳ね返りによる汚染を最小限に抑えられます。
洗剤や重曹で洗浄する
洗剤や重曹による洗浄は、軽度から中度の外壁黒ずみに対する経済的で効果的な対策です。
中性洗剤は油性の汚れや排気ガス由来の付着物に効果があり、重曹は弱アルカリ性の性質によりカビや藻類の除去に優れた効果を発揮します。
これらの洗浄剤は環境への負荷が少なく、安全に使用できる点もメリットです。
洗浄時はスポンジや柔らかいブラシを使用し、外壁材を傷つけないよう注意しましょう。
一方で塗膜の劣化が進んでいる場合や深刻な汚染には限界があり、強力な洗剤の使用は塗膜を損傷させる恐れがあるので注意しましょう。
外壁塗装の黒ずみの落とし方
外壁塗装の黒ずみは汚れの程度によって落とし方が異なり、程度によって正しい落とし方を選択しなければいけません。
そこでここからは、黒ずみの汚れ具合による落とし方を紹介するので、自宅の外壁の黒ずみ除去の参考にしてください。
軽度な黒ずみの落とし方
出典:ヤマダホームズ公式
軽度な外壁の黒ずみは、家庭にある一般的な洗剤と道具で除去可能です。
まず水道水で外壁全体を濡らし、中性洗剤を薄めた洗浄液をスポンジや柔らかい布に含ませ、汚れた部分を優しく拭き取ります。
頑固な部分には洗浄液を数分間放置してから清拭することで、汚れの浮き上がりを促進できます。
洗剤が残らないよう十分に水洗して、上から下へと順序立てて作業しましょう。
この方法は表面的な粉塵や軽微な雨垂れ汚れに効果的で、作業は曇りの日や気温の低い時間帯を選び、洗剤の急激な乾燥を防ぐのも重要なポイントです。
中度な黒ずみの落とし方
中度な外壁の黒ずみには、より強力な洗浄方法が必要です。
重曹を水に溶かした弱アルカリ性溶液や専用の外壁洗剤を使用し、汚れに十分浸透させるため15分程度放置します。
その後に硬めのブラシで汚れを物理的に擦り落としますが、外壁材を傷つけないよう優しく除去作業しましょう。
頑固な汚れには高圧洗浄機の使用が効果的で、適切な水圧設定により汚れを効率的に除去できます。
ただし、塗膜の状態を確認しながら慎重に作業し、剥がれや損傷が見られる場合は作業を中止しなければいけません。
作業完了後は洗剤成分を完全に洗い流し、外壁が十分乾燥してから仕上がりを確認します。
カビや藻類による黒ずみの落とし方
カビや藻類による中度な黒ずみには、殺菌効果のある専用洗剤や次亜塩素酸系漂白剤を希釈した溶液を使用します。
まず乾いた状態でブラシを使って表面の藻類を物理的に除去し、その後洗浄液を汚染部分に塗布して20分程度浸透させます。
カビの根が深く浸透している場合は、複数回の処理が必要なケースも多いです。
洗浄後は高圧洗浄機で徹底的に洗い流し、漂白剤成分を完全に除去します。
作業時は保護具を着用し、周辺の植物への飛散を防ぐ対策を検討しましょう。
処理完了後は外壁を十分乾燥させ、再発防止のため防カビ剤の塗布がおすすめです。
強力な黒ずみの落とし方
強力な黒ずみの除去には、専門的な洗浄技術と化学洗剤が必要です。
酸性やアルカリ性の業務用洗剤を汚れの種類に応じて選択し、段階的に処理します。
まず高圧洗浄で表面の汚れを除去した後、強力な洗剤を塗布して30分以上浸透させ、その後に専用ブラシやスクレーパーで物理的に除去し、再度高圧洗浄で仕上げます。
化学変化により定着した汚れや深部まで浸透した汚染には、複数回の処理や異なる洗剤の組み合わせが必要です。
ただし、これらの作業は外壁材や塗膜に深刻な損傷を与えるリスクがあるため、専門業者へ依頼しましょう。
外壁の黒ずみは外壁塗装で解決しよう!
外壁塗装の黒ずみは、ある程度の汚れであれば洗剤による洗浄や高圧洗浄でも除去できます。
一方で長年堆積した頑固な汚れや、塗装の劣化に起因する黒ずみは洗浄作業では除去できないので、外壁塗装での塗り直しで黒ずみを除去して外壁を美しくリフレッシュしましょう。
スムーズな黒ずみ除去や外壁の塗り直しなら、最適な提案と充実したサポートを提供する株式会社RESIAがおすすめです。