「外壁のメンテナンスが必要だけど、塗り替えや張り替え、カバー工法のどれを選べばいいの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
外壁は住まいを雨風から守る大切な部分であり、適切な時期に適切な方法でメンテナンスすることが、家の寿命を大きく左右します。
一方で塗り替えや張り替え、カバー工法の3つの工法は、費用や工期、建物の状態によって向き不向きが生じます。
本記事では、外壁の塗り替えや張り替え、カバー工法のそれぞれの特徴や施工における最適なタイミングを比較解説するので、自宅の築年数や劣化状況に最適な方法を選択するための参考にしてください。
外壁の塗り替えや張り替え、カバー工法の違いとは

外壁のメンテナンス方法には、大きく分けて塗り替えと張り替え、カバー工法の3種類があります。
塗り替えは、既存の外壁材の上から塗料を塗り直して美観や防水性を回復する最も一般的な方法です。
張り替えは、既存の外壁材をすべて撤去して新しい外壁材に交換するため、下地や躯体などの構造体も補修し、新築同様の状態に戻す工法を指します。
カバー工法は既存の外壁を撤去せず、その上から新しい外壁材を重ねて貼る工法で、費用や工期が張り替えよりも抑えられ、断熱性も向上する工法です。
下記に塗り替えと張り替え、カバー工法でも役立つ外壁塗装における色選びのコツを紹介した記事を掲載するので参考にしてください。

外壁の塗り替えや張り替え、カバー工法のそれぞれの特徴
ここからは外壁塗装の代表的な工法である塗り替えや張り替え、カバー工法のそれぞれの特徴を詳しく解説します。
各工法の特徴を把握し、自宅に最適な工法を検討しましょう。
外壁の塗り替えの特徴
出典:関西ペイント公式
外壁塗装における、外壁の塗り替えの特徴には以下の7つの特徴が挙げられます。
・美観の向上
・建物の保護機能を回復
・耐用年数の延長
・防水性を回復
・費用対効果が高い
・資産価値を維持
・塗料選択の自由度が高い
外壁の塗り替えの特徴を明確に把握し、自宅の外壁塗装に合うか検討してください。
美観の向上
外壁の塗り替えは、建物の美観を向上させる特徴を持ちます。
長年の紫外線や雨風で色褪せたり、汚れた外壁に新しい塗料を施すことにより、新築時のような鮮やかで均一な色合いを取り戻すことが可能です。
カラーバリエーションも豊富なので、建物の雰囲気を一新する色変更やツヤの調整も自由に選択でき、住まいのイメージチェンジを低コストで実現し、住宅の資産価値維持や向上にも貢献します。
建物の保護機能を回復
建物の保護機能を回復させるのも、外壁の塗り替えの特徴の1つです。
劣化した既存の塗膜は雨水や紫外線、外気の汚れが建材内部に侵入するのを防ぐ力が低下しています。
そこに新しい塗料を塗布することで、外壁に強固な防水層と遮断膜を再形成し、水の浸入による構造材の腐食やカビ・藻の発生を防ぎます。
この保護機能の回復により建材自体の耐久性が保たれ、住まいを長期間にわたって守ることも可能です。
耐用年数の延長
外壁の塗り替えは、塗料の性能によって建物の耐用年数を延長する特徴もあります。
劣化した塗膜は建材を保護する力を失いますが、高性能な新しい塗料を塗布することで、外壁材自体の劣化進行を遅らせることが可能です。
特にシリコンやフッ素、無機塗料といった高耐久性の塗料を選べば、塗膜の寿命が10~20年と延びるため、長期的に建物を健全な状態に保ち、将来的な修繕のサイクルを伸ばす効果も期待できます。
防水性を回復
外壁の塗り替えは、建物の防水性を回復させるうえで不可欠なメンテナンスです。
外壁の塗膜は、雨水が建材内部に浸入するのを防ぐ重要な役割を担っていますが、経年劣化によりひび割れや剥がれが生じると、その機能が失われます。
そこに新しい塗料を塗布することにより、劣化した塗膜の代わりに建物を隙間なく覆う新たな防水層の形成が可能です。
このような機能により雨水の浸入を防ぎ、雨漏りや建材の腐食といった深刻なダメージから建物を守ります。
費用対効果が高い
外壁の塗り替えは、ほかの工法と比べて費用対効果が高いという特徴もあります。
既存の外壁材をそのまま活用するため、解体費や廃材処理費がかからず、工事費用を安価に抑えられるのもメリットです。
適切な時期の塗り替えにより建物の保護機能が回復し、外壁材の劣化を未然に防ぎ、家の寿命を延ばす効果も期待できます。
このような機能により将来的な修繕費用を抑えられるので、長期的に見るとコスパ良好なメンテナンス方法です。
資産価値を維持
外壁の塗り替えは、建物の資産価値の維持において重要な役割を果たします。
外壁は住宅の第一印象を左右するため、色褪せや汚れが目立つと見た目の魅力が低下し、市場での評価も低下します。
一方で定期的に塗り替えれば美観が保たれるだけでなく、雨水や紫外線から建物を守る機能も回復するため、構造材の劣化を防ぐことも可能です。
これらの優れた機能により住宅の耐久性が保たれ、売却時の査定額にもプラスな影響を与えるなど、長期的な視野での資産価値の維持や向上にもつながります。
塗料選択の自由度が高い
塗料選択の自由度が高いのも、外壁の塗り替えの特徴の1つです。
張り替えやカバー工法のように外壁材自体を変える必要がないため、色やツヤの有無などの質感、機能性を自由に選択できます。
例えば、建物の美観を重視して多彩な色から選ぶだけでなく、遮熱や断熱機能、セルフクリーニング機能や低汚染性、防カビ性などの特定の機能を持つ塗料を選択することにより、自宅の性能を向上させることも可能です。
外壁の張り替えの特徴
出典:旭トステム外装株式会社公式
外壁の張り替えの主な特徴は以下の6点です。
・完全な新築状態に回復
・下地や躯体の補修も可能
・重度の劣化にも対応
・高額な費用がかかる
・工期が長い
・雨漏りリスクを低減
外壁の張り替えの特徴を把握し、自宅の外壁塗装で有効活用しましょう。
下記に外壁の貼り替えと類似した工事である、フローリングの張り替えを詳しく解説した記事を掲載するので併せて参考にしてください。

完全な新築状態に回復
外壁の張り替え工法は既存の外壁材を全て撤去し、下地や構造躯体を露出させるため、完全な新築状態に回復させるのも特徴です。
外壁の張り替えでは、雨漏りの原因となる下地の腐食や建物の構造的な問題を徹底的に診断し、補修できます。
新しい外壁材に一新することで、建物の耐久性や耐震性、断熱性といった基本性能を飛躍的に向上させ、家全体をリフレッシュさせることも可能です。
下地や躯体の補修も可能
外壁の張り替え工法では既存の外壁材を完全に撤去するため、その下にある下地材や建物の躯体(構造体)を目視で点検し、必要に応じて補修できる点も特徴です。
長年の雨漏りや結露によって腐食、劣化した柱や間柱、断熱材などを交換、補強することにより、目に見えない建物の内部の問題を根本から解決できます。
このような工法により建物の耐久性や耐震性が回復し、将来的な修繕リスクを未然に防ぐことも可能です。
重度の劣化にも対応
重度の劣化にも柔軟に対応できるのも、外壁の張り替え工法の特徴の1つです。
塗り替えやカバー工法では対応できない、ひび割れ(クラック)が激しい外壁や、雨水の浸入による下地の深刻な腐食、損傷がある場合に向いています。
外壁の張り替え工法では既存の外壁材を全て撤去するため、劣化の根本原因である内部の腐朽箇所を完全に除去し、新しい建材に取り替えることも可能です。
このような作業により、建物の耐久性を新築時のレベルに回復させることが可能となります。
高額な費用がかかる
外壁の張り替え工法は、ほかの工法と比較して費用が高額なのも特徴です。
高額になる理由として、既存の外壁材を全て剥がす解体や撤去費用、大量の廃材を処分する産業廃棄物処理費用、新しく張り替える高性能な外壁材や下地材の材料費と施工費などが必要になる点が挙げられます。
張り替え工法は塗り替えやカバー工法に比べ、トータル的なコストが高く、初期費用としての負担が大きい工法です。
工期が長い
外壁の張り替え工法は、既存の外壁材を全て剥がす解体作業が必要であり、次に下地や躯体の補修、新しい外壁材を貼り付けるという多くの工程と手間を要するため、ほかの工法よりも工期が長いのも特徴です。
塗り替えやカバー工法に比べて作業日数が大幅に増加して天候にも左右されやすく、工事期間中は長期間の騒音や職人の出入りが発生するため、住民生活への負担も大きくなります。
雨漏りリスクを低減
雨漏りリスクを根本から低減できるのも、外壁の張り替え工法の特徴です。
既存の外壁材を完全に撤去する工程で、通常は見えない下地の防水シートや構造躯体の状態を確認し、劣化箇所や水の侵入経路を特定して補修できます。
その後に新しい外壁材と高品質な防水シートを適切に施工し直すことで、水の浸入を防ぐ強固で万全な防水層を再構築でき、経年劣化による将来的な雨漏りの不安を解消します。
外壁のカバー工法の特徴
出典:株式会社FUJIジャパン公式
外壁塗装の有効な工法の1つである、カバー工法には以下の7つの項目が主な特徴として挙げられます。
・既存外壁の上に重ね貼りをする
・費用が張り替えより低額
・工期が短い
・耐用年数が長い
・断熱・防音性が向上
・建物への負担が増加する
・内部劣化の発見が困難になる
外壁塗装におけるカバー工法の特徴を把握し、最適なタイミングで有効活用しましょう。
既存外壁の上に重ね貼りをする
外壁のカバー工法はその名の通り、既存の外壁の上に新しい外壁材を重ね貼りするという施工方法が特徴です。
この工法では、劣化した外壁を撤去する手間や費用、廃材処理のコストが不要になるため工期を短縮し、張り替えよりも費用を抑えられます。
既存の外壁が下地としても機能して二重の外壁構造となり、断熱性や防音性の向上にもつながるのもメリットです。
費用が張り替えより低額
外壁のカバー工法は、既存の外壁を解体、撤去する作業や、それに伴う廃材の処理費用が一切かからないため、張り替え工法と比較して費用が低額に抑えられるのも特徴の1つです。
解体費用や産業廃棄物処理費が不要になる分、工事全体のコストが大幅に削減できます。
ただし新しい外壁材の費用はかかるため、塗り替えよりは高額になりますが、建物の性能向上とリフレッシュ効果を考慮すると比較的費用対効果の高い工法です。
工期が短い
外壁のカバー工法は既存の外壁材を撤去する工程がないため、張り替え工法に比べて工期が短いという特徴があります。
解体作業やそれに伴う廃材処理の時間が不要なため、作業日数が短縮されます。
一般的に張り替えが数週間から1カ月以上かかるのに対し、カバー工法では従来の期間よりも短期間で工事を完了できるため、工事期間中の騒音や職人の出入りによる生活への負担を軽減できるのもメリットです。
耐用年数が長い
外壁のカバー工法は、既存の外壁材に加えて新しい外壁材を重ねて貼る二重構造となるため、建物の耐用年数を延ばせるという特徴もあります。
外壁が二層になることにより、外部の雨風や紫外線といった劣化要因から建物内部を守る力を強化することも可能です。
このような機能により、新しい外壁材の耐用年数に加えて既存の外壁材の保護機能も維持できるため、建物全体の長寿命化やメンテナンスまでの期間を延ばす効果も期待できます。
断熱・防音性が向上
外壁のカバー工法は、既存の外壁材と新しく重ね貼りする外壁材の間に空気層ができることや、外壁が二重構造になることにより断熱性や防音性が向上する特徴もあります。
このような二重構造は、熱の伝わりを遮断する層が増えるため、夏は外の熱が伝わりにくく、冬は室内の暖かさを逃しにくい効果を生みだすことも可能です。
さらに音を吸収、遮断する壁が増えるため、外部の騒音侵入や内部の音漏れを軽減するメリットも得られます。
建物への負担が増加する
外壁のカバー工法では、既存の外壁材の上に新しい外壁材を重ねて貼るため、建物全体の重量が増加し、構造体への負担が増すのも特徴です。
特に地震発生時には増加した重量が揺れを大きくする原因となり、建物の耐震性に悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、軽量なサイディング材を選ぶなど、建物への負荷を最小限に抑えるための慎重な材料選定が必要です。
内部劣化の発見が困難になる
外壁のカバー工法では、既存の外壁材を撤去せずに上から重ねてしまうため、内部劣化の発見が困難になります。
既存の外壁材の内側に雨水の浸入による腐食やシロアリ被害などの問題があった場合、新しい外壁材で蓋をする形になるため、劣化の進行に気づきにくくなります。
そのためカバー工法を採用する前には、徹底した現地調査と内部の診断をする必要があり、深刻な劣化が確認された場合には費用が高くなっても張り替え工法を選択しなければいけません。
3つの工法全てに対応できる工事会社の選び方
自宅の外壁塗装においては、どの工法が最適かわからないため、塗り替えや張り替え、カバー工法の3つの工法に柔軟に対応可能な業者を選択しなければいけません。
そこでおすすめなのが、地域密着型で多様な工事にも柔軟に対応可能な工事業者である株式会社RESIAです。
株式会社RESIAは外壁塗装の専門家として、建物の状態や要望に応じて、塗り替えや張り替え、カバー工法の全てに柔軟に対応できる技術力とノウハウを持っています。
軽度の劣化には、費用対効果の高い塗り替えで美観と保護機能を回復させ、重度の劣化や下地の問題がある場合は、根本解決となる張り替えを提案し、コストと工期を抑えて断熱性も高めたい場合には、カバー工法による工事にも対応可能です。
いずれの工法においても、自社施工を徹底することで高品質な仕上がりを実現し、適切な診断に基づく最適な工法選択と丁寧な施工により、長期にわたる安心を提供します。
完了後の定期的なメンテナンスも実施しているので、高品質な工事に加え充実したサポートを受けたい方におすすめの外壁塗装業者です。
築年数によって最適な方法を

ここからは、築年数による外壁塗装における塗り替えや張り替え、カバー工法の最適な方法を紹介します。
自宅の築年数を考慮し、最適な工法で外壁塗装を進めましょう。
築10~15年の軽度な劣化なら塗り替えがおすすめ
築10~15年の住宅に見られる軽度な外壁の劣化、例えば色褪せやチョーキング現象の段階であれば、塗り替えがおすすめです。
この時期は外壁材自体の大きな損傷は少ないため、高額な張り替えやカバー工法の必要がありません。
塗り替えなら費用を抑えながらも、新しい塗膜で防水性と美観を回復できるうえに、建材の寿命を延ばすことも可能です。
築30年以上で構造上の問題がある場合は張り替えがおすすめ
築30年以上の住宅で、雨漏りによる下地の腐食や構造的な問題が確認された場合、張り替え工法が唯一の解決策です。
塗り替えやカバー工法では内部の根本的な劣化は直せませんが、張り替えは既存外壁を全て撤去するため、構造躯体を点検・補修できます。
このような工事により建物の耐久性や耐震性を回復させ、内部の深刻な問題を完全に解決し、新築時に近い状態へのリフレッシュが可能です。
ひび割れ(クラック)が広範囲に及んでいる場合はカバー工法がおすすめ
ひび割れ(クラック)が広範囲に及んでいる場合、既存の外壁を撤去せずに上から新しい外壁材を重ねて貼るカバー工法がおすすめです。
塗り替えではひび割れが再発するリスクが高いですが、カバー工法なら新しい外壁材で劣化した壁全体を覆い隠し、二重の構造で水の侵入を防げます。
このような機能により、費用や工期を張り替えよりも抑えながらも、建物全体の防水性と美観を回復させることも可能です。
外壁の塗り替えや張り替え、カバー工法から最適な方法を選択しよう
高品質な外壁塗装を成功させるためにも、外壁塗装の塗り替えや張り替え、カバー工法などから最適な工法を選択しなければいけません。
現在外壁塗装を検討中で、最適な工法を選定中の方は本記事を参考にして自宅に最適な工法を選択し、高品質な外壁塗装を成功させてください。
外壁塗装の塗り替えや張り替え、カバー工法など多岐にわたる工法の選定、施工なら、多岐にわたる外壁塗装の工法にも柔軟に対応可能でサポート体制も充実している株式会社RESIAがおすすめです。
 
 
 
	 
			 
			 
			 
			 
			 
			 
			